18.コーヒーの淹れかた1(ペーパードリップ編)

コーヒーソムリエ試験対策

「コーヒーソムリエ講座」は29のブログから構成されています。

前半は説明、後半はおさらい問題といった形式になっています。

つい読み流してしまいがちな説明部分も、問題を解くことで知識がインプットされますよ。

さて、今回はペーパードリップでコーヒーを淹れるやりかたについて説明していきます。

ペーパードリップでコーヒー淹れてます

ペーパードリップとは

20世紀初頭に、ドイツのメリタ・ベンツ夫人が発明した抽出法です。

特徴としては

・少量の粉でもおいしく淹れることができる

・扱いかたや保管が手軽

・価格もお手頃

・使用後は、ペーパーフィルターを粉ごと捨てられて衛生的、片付けもラク

といった点があげられます。

使用する器具

ペーパードリップで淹れるにあたって、使用する器具は5種類あります。

[ドリッパー]

3つ穴のカリタ式、1つ穴のメリタ式、円錐形で大きな1つ穴のハリオ式、リブが下部のみのコーノ式などがあります。

カリタ式
メリタ式
ハリオ式
コーノ式

[ペーパーフィルター]

あまり目が詰まっていないヨーロピアン・タイプと目が詰まり気味のレギュラー・タイプの2つがあり、目の詰り具合によって液体の通過スピードが変わってきます。

(適性)

焙煎したての新鮮な豆:ヨーロピアン・タイプ

・目が詰まったフィルターだと、お湯の保持力が高くなり、苦みが強いコーヒーが抽出されてしまいます。(抽出オーバー)

焙煎してから時間のたった豆:レギュラー・タイプ

[サーバー]

サーバーに書かれている目盛りで、抽出量をみながらお湯を注いでいきます。

[ポット]

注ぎ口が細く、根元が太くなっているものがおすすめです。細いお湯、太いお湯どちらでも注げるように使い分けると、味の表現が広がります。

[メジャースプーン]

粉を計って入れるのに必要です。1杯が約10gです。

ペーパードリップの注意点

・ドリッパーのリブ(フィルターとの接触面にある凸凹)が低いものは、リブとフィルターのすきまが狭くなって、下の穴からしか空気を抜くことができません。

そうなると、粉の膨張面に空気が噴出して、膨らんだろ過層がつぶれてしまうのです。

よって、ドリッパーのリブが高いものが、フィルターとのあいだに空気の通路ができて逃がすことが出来るのです。

・古いコーヒーや、お湯の温度が低いと、お湯を注いだときに中央部分が陥没しやすくなります。

ハリオ
ハリオ

新鮮な豆を使って、常に適正温度のお湯を使うのがポイントだね

・焙煎したての新鮮なコーヒー粉に熱湯を注ぐと、棒帳面が破裂して、コーヒーがあふれ出してしまうことがあります。

1回目は細くお湯を注いで、適切な抽出がなされ、きめ細やかな泡が立っているか確認することが必要です。

・使用後のドリッパーやサーバーは中性洗剤で洗いましょう。プラスチック製のドリッパーだと、コーヒーの渋が落ちにくいので注意です。

また、プラスチック製は陶器に比べて熱で変形しやすくなります。

基本の淹れかた

1.ペーパーの側面の折りしろと底の折りしろを互い違いに折ります。

側面を折る
底面を折る

人差し指を内側に入れ、もう片方の親指で外側から押すようにして底の両角をつぶします。

底の両側を指でつぶす

2.フィルターをセットし、指でフィルターを押し付けて空気を抜いて、安定させてから粉を入れます。

空気を抜く

3.1人分につき粉は約10gで、1人増えるごとに7~8g足します。

杯数が多くなると抽出時間も長くなるためです。ドリッパーを軽くゆすって粉の表面を平らにします。

粉を入れてならす

4.ポットの上を持ち、数滴落ちる程度に静かにお湯を入れていきます。

注ぐ高さは粉面より3~4cmくらいで、なるべく粉面の中央に注ぎます。

静かにお湯を注ぐ

5.ドーム状に粉が膨張してきたら、蒸らしに入ります。

20秒~30秒そのまま待ち、蒸らしたら2回目のお湯を注ぎます。

2回目のお湯を注ぐ

ポイント:「の」の字を書くように細目に注ぎます。

6.粉が凹んできたら、お湯が落ち切る手前の状態で、3回目のお湯を注ぎます。

3回目のお湯を注ぐ

お湯は平均して、水平くらいになるまで注ぎますが、粉の周辺部まで注ぐとろ過層が崩れるので注意します。

7.3回目までの注湯で、コーヒーのほとんどの成分が抽出します。

4回目は濃度の調節となります。

濃度を調節する

サーバーの目盛りまでコーヒーが入ったら、ドリッパーにお湯が残っていても、迷わずはずします。

これはえぐみなどが混ざるのを防ぐためです。

それではペーパードリップ抽出方法について、問題を解いてみてください。

おさらい問題

問の〇〇にあてはまる言葉を入れましょう

1.ペーパーフィルターには、ヨーロピアン・タイプとレギュラー・タイプの2つがあり、〇〇〇のほうが目が詰まっています。

2.古いコーヒーやお湯の温度が低いとお湯を注ぐときに中央部分が〇〇しやすくなるので、常に新鮮な豆を使い、適正なお湯の温度を保つようにします。

問の内容は〇ですか?それとも×?

3.熱湯を焙煎したての新鮮なコーヒー粉に注ぐと、膨張面が破裂してコーヒーがあふれ出してしまう場合があります。

適切な温度で抽出され、大きな泡が立っているか確認することが大切です。

4.抽出オーバーとは、フィルターが目詰まりを起こすことです。

5.コーヒーの粉は1人分約10gで、1人増えるごとにまた同じ量を足していきます。

こたえ

1.レギュラー・タイプ

2.陥没

3.×(適切な温度で抽出され、きめ細やかな泡が立っていることが大切)

4.〇

5.×(1人増えるごとに7~8g足す)

次は コーヒーの淹れかた2

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