2.コーヒーの歴史~その2~

コーヒーソムリエ試験対策

前回は、コーヒーの歴史~その1~について説明しました。

知らなかったこともあったなあ

今回も引き続き、コーヒーの歴史~その2~について学習しましょう。。

オランダの進出

一世紀にわたって、アラブ諸国々はヨーロッパとのコーヒー交易の独占権を守ってきました。

アラブの商人にとって、コーヒーは金の卵ともいえるもの。

苗木が国外へ持ち出されないように厳しくチェックしたり、コーヒー豆が発芽できないような処置をしていたのです。

ヨーロッパでは「コーヒーを飲む」文化が広まっていたいっぽうで、「なんとかお金にできないものか」と考えていた国があります。

それはオランダ。

フランスにコーヒーが伝わる前から、商業ベースでアムステルダムにコーヒーを輸入して売り出しています。

それだけでなく、次のステップとして植民地でのコーヒー栽培をもくろみます。

自然災害や気候をはじめ、多くの失敗もあったでしょうが、オランダは、コーヒーの苗木をジャワに植え付けるのを成功させると、次々に植民地全体にコーヒー農園を開きました。

その結果、1750年代には年間1400kgのコーヒーがアムステルダムに送り出されるようになりました。

ハリオ
ハリオ

この商売上手!

雑学

もちろん、アラブの人たちが苗木をホイホイとオランダに渡すはずがありません。

とあるイスラム教徒のインド人が聖地メッカに巡礼にやってきたときに、こっそりと発芽しそうなコーヒーを持ち帰ったのです。

その後南インドで栽培に成功し、インドに運ばれたコーヒーの木を植民地へ移植するためにアムステルダム市長が苗木の輸送を推し進めました。

それがオランダ領でのコーヒー栽培のはじまりです)

コーヒーの産出量

コーヒーの生産はどんどん広がっていきます。

1715年ごろ、フランスの青年海軍将校が、中央アメリカのマルティニーク島に初めてコーヒーの木を植え、これが新世界のコーヒー農園の親木(接ぎ木や挿し木をするときのもととなる木)となりました。(ちなみにマルティニーク島はフランスの海外県のひとつで、フランスとカリブの影響が溶け合った独特の文化をもっています)

18世紀の中ごろには、ポルトガルの植民地の人たちが、リオデジャネイロの奥地の谷ぞいに大規模な農園を作りました。

その後は標高がコーヒーの栽培に最適なサンパウロに生産の中心を移しています。

時代は移り、19世紀末には熱帯アフリカのヨーロッパ植民地にもコーヒー農園は広がっていきます。

アンゴラ、コートジボワール、ウガンダなどが世界的な産出国になっていったのでした。

現在飲まれているコーヒーは、ブラジル、ベトナム、コロンビアを筆頭に50~60の国が年間6万トンを産出しています。

日本でコーヒーが飲まれたのは?

日本にコーヒーが伝わったのは、17世紀後半。

長崎の出島にオランダからもたらされました。

本当に、このころのオランダは勢いがありますね。

日本語の「コーヒー」は、オランダ語の「コーフィー」に由来しています。

「フィー」の発音は日本でなじみがないので、聞いたままといえばそれまでですが・・・。

はじめてコーヒーを飲んだ日本人を特定することはできませんが、出島に出入りしていた通訳、遊女ではないかと推測されています。

当初は「薬用」として紹介されていて、江戸時代の書物「長崎見聞録」にはコーヒーの健胃作用、利尿作用、中枢興奮作用などが当時の医師たちによって書かれています。

ほんの一部の人しか知らない存在だったのですね。

飲用として知られるようになったのは、鎖国が解かれたあと。

1854年に日米和親条約によって日本は開国しました。

1639年からはじまって、実に215年の鎖国期間でした。

幕府がコーヒー豆の正式な輸入を開始したのは1858年。

ハリオ
ハリオ

やっと日本のコーヒー文化の幕開けだね

現在の日本のコーヒー事情

カフェの数は、1970年から急に増えていきました。

1987年にはピークの16万店に達しましたが、その後は減少していきます。

反比例して日本のコーヒー消費量は増えているのに、です。

これはインスタントコーヒーや缶コーヒーが普及したり、家やオフィスでコーヒーをいれて飲むことが一般化したことによります。

生活のなかに自然に溶け込んでいるということでしょうか。

現在、日本は世界第3位のコーヒー輸入国ですが、一人当たりのコーヒー消費量は輸入国としては世界4位となります。

(雑学:日本のコーヒーで歴史的にもっとも独自性のあるものは「缶コーヒー」。

年間100億本以上が200万台以上の自動販売機と4万店以上のコンビニを中心に販売されているといわれています。

ハリオ
ハリオ

たしかに自動販売機にはたいてい缶コーヒーが入っているよ

最近でこそ、コンビニカフェも増えてきましたが、まだまだコーヒー専門店やマニアの「缶コーヒーなんて・・・」という声をものともしない勢いです)

それではコーヒーの歴史について、問題を解いてみてください。

おさらい問題

問の〇〇にあてはまる言葉を入れましょう

1.コーヒーの苗木をジャワに植え付けるのを成功させたのは〇〇〇〇人です。

2.現在、日本はコーヒーの輸入総量は、世界第位です

問の内容は〇ですか?それとも×?

3.現在飲まれているコーヒーは、ブラジル、コートジボワール、コロンビアを筆頭に50~60の国が年間6万トンを産出しています。

4.日本でコーヒーが飲用として知られるのは明治維新以後のことです。

こたえ

1.オランダ

2.3

3.×(コートジボワールではなく、ベトナム)

4.×(鎖国が解かれたあと)

世界におけるコーヒー豆の生産量や、消費量ランキングは年々変わってきています。

前は、アジアではさほど多く生産されていなかったのがここ最近ではベトナムが上位になりました。

ハリオ
ハリオ

常に最新のデータ ↓ ↓ ↓ をみておくことをおすすめします

参考)全日本コーヒー協会>統計資料 

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