前回は、焙煎によって味が変わることを学びました。
今回はブレンドするにあたってのポイントについて説明していきます。
ブレンドとは
ひとつの種類、産地の生豆を煎ったコーヒーを「ストレート」というのに対して、ブレンドとは産地や焙煎度合の違う豆を配合し、豆本来の持ち味をバランスよく配合させて新しい味を作り出すことをいいます。
ストレートでも、その風味や個性が好みにあえばよいのですが、さらに味を追求していきたいときに、ブレンドという方法がとられます。
思ったよりもハードル高いかな・・・いや、やってみよう!
ブレンドを成功させるポイント
うまくブレンドするには、3つのポイントがあります。
産地タイプ別に対照的な豆を合わせる
・肉厚の豆と肉薄の豆
・中米の豆とアフリカ、アジアの豆
といった具合です。
それぞれの長所を高め、補うことで補正関係が成立します。
良質な豆で同じ焙煎度合いの豆を合わせる
基本として、焙煎度をそろえないと風味に突出した部分が出てしまいます。
すなわち味のバランスが悪くなってしまうのです。
焙煎度合いは同じ、もしくは近いものをブレンドしましょう。
バランスよくさらに味をなじませる
熟練したプロのレベルにはなりますが、全体量の10%~20%程度に個性の強い豆や弱い豆、仲介をしてくれる豆を隠し味として加えたりします。
オリジナルブレンドをつくる手順
まずは自分の好みを知ることが大切
酸味か苦みか、目指す味をイメージします。それにあわせた焙煎度は以下を参考にしてください。
飲みやすさ:浅煎り
香り、酸味:中煎り
バランス、コク:中深煎り
苦み:深煎り
味のイメージが決まったらスタンダードとなる豆を決める
スタンダードとなる豆を決めるには、ストレートで飲んだときの味を把握しておくことが必要です。
これに香りや酸味のある豆を加えることで、味に深みが出てきます。
(酸味系の豆の一例)
メキシコ・アルトゥーラ・ハルテナンゴ
ハワイ・コナ・エクストラ・ファンシー
エル・サルバドル
ケニアAA
(苦み系の豆の一例)
コロンビア・スプレモ・ナリーニョ
キューバ・ツルキノール
インドネシア・スマトラ・マンデリンG1
インドネシア・ジャワ・WIB-1
アイボリーコースト
ブレンドする豆について
異なる品種を配合するのがブレンドの基本です。
ただし、あまり多くの種類をブレンドしてしまうと、味がまとまりません。
ポイント
・使用する豆は通常は2、3種類、多くて4種類が無難です。
・味にふくらみをもたせるのであれば3、4種類合わせるのがよいとされます。
・5種類以上は、味の中心がぼやけてしまいます。
あんまり多いと何を使ったかわからなくなりそう
ブレンドを調整する順位は?
最初は、豆の配合比を等配合にすると、あとで味の調整がしやすくなります。
その後、調整するのであれば次の順番で変えていきます。
焙煎度はそのまま、豆の配合比を変えてみる
(例)中深煎りで、ブラジル・グァテマラ・タンザニアを1:1:1の等配合にした場合
・ブラジルを多くすると苦みとコクが増す
・グァテマラを多くすると酸味と苦みが増す
・タンザニアを多くすると酸味と香りが増す
焙煎度はそのまま、豆の種類を変えてみる
焙煎度を変えてみる
あくまで、焙煎度合いを変えて調整するのは最後です。
それではブレンドについて、問題を解いてみてください。
おさらい問題
問の〇〇にあてはまる言葉を入れましょう
1.ひとつの産地の豆で淹れたコーヒーを〇〇〇といいます。
2.ブレンドとは、産地や〇〇〇の違う豆を配合し、豆本来の持ち味をバランスよく配合させて、新しい味を作り出すことです。
3.使用する豆は普通2種類から、多くても〇種類がよいです。
問の内容は〇ですか?それとも×?
4.ブレンドを成功させるポイントのひとつは、似た性格の豆を合わせることです。
5.ブレンドは、良質の豆で異なる焙煎度合いのものを合わせるのがよいとされます。
こたえ
1.ストレート
2.焙煎度合
3.4
4.×(対照的な豆を合わせる)
5.×(同じ焙煎度合の豆を合わせる)
(注意)
ブレンドの定義で、「ブレンドとは産地や焙煎度合の異なる豆を配合し、豆本来の持ち味をバランスよく配合させて、新しい味を作り出すこと」とありますが、いっぽう、ブレンドを成功させるには「焙煎度合をそろえる」とあり、「???」と思うかもしれません。
「ブレンドの定義」と「ブレンドを成功させるポイント」は別物です。
テストに出た場合は要注意!
次は コーヒー豆の挽きかた
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