コーヒーについてのテキストではエスプレッソの項目はだいたい後ろのほうに記載されています。
ある程度基本的な知識を身に着けたほうが頭に入りやすいということなのかもしれませんね。
今回は、エスプレッソの種類について学びましょう。
コーヒーというとドリップコーヒーが一般的ですが、イタリアではエスプレッソのことを指しています。
エスプレッソとは
もう一度、マシンを使ったエスプレッソ抽出法のおさらいをしましょう。
・深煎りの豆を使用し、細挽きにします。
・専用のフィルターに均等に詰めて、タンピング(タンパーという専用の器具で、フィルターにある空気を抜いて押し固めること)します。
・エスプレッソマシンを用いて、9気圧の圧力と約90℃のお湯で、20~30秒かけて約30mlを抽出します。
エスプレッソの種類
エスプレッソのなかでも、抽出する量やコーヒー豆の量で種類が異なります。
エスプレッソ・ソロ
一般的なエスプレッソのことをいいます。
・1杯分:20~30ml
・豆の量:6.5~10g
エスプレッソ・ドッピオ
ドッピオは、イタリア語で「ダブル」という意味があります。
コーヒー豆の量も抽出量も倍です。
・1杯分:40~60ml
・豆の量:13~20g
エスプレッソ・リストレット
リストレットは、イタリア語で「濃縮・短い」という意味があります。
エスプレッソ・ソロと同量の豆で、約半分の量を抽出する、エスプレッソのおいしいエキスだけを飲みたい人向けです。
・1杯分:15~20ml
・豆の量:6.5~10g
エスプレッソ・ルンゴ
ルンゴは、イタリア語で「長い」という意味があります。
エスプレッソ・ソロと同量の豆で、約倍の量を抽出するものです。
抽出時間も長くなるので、苦みがより強くなります。
(お店によっては、エスプレッソ・ソロをお湯で割っているところもあり、厳密には「アメリカーノ」と呼ばれ、ルンゴと区別されます)
・1杯分:40~50ml
・豆の量:6.5g~10g
こんな種類があるなんて知らなかったよ
バリスタ
日本でもすっかりなじんできた「バリスタ」という言葉。
バリスタとは、バール(またはバルともいい、軽食喫茶店、酒場のこと)のカウンターで、エスプレッソなどのコーヒーを淹れる職業、人のことを指します。
バリスタは、コーヒーに関する知識と技術を持ち、提供するメニューやサービスについても把握しています。
2000年からワールド・バリスタ・チャンピオンが開催されており、世界のバリスタたちが参加しています。
日本でも2002年からジャパン・バリスタ・チャンピオンが開催されています。
カフェの目に入る場所に認定証があったりするね
エスプレッソに合うカップ
エスプレッソで使用されるのは、一般的にデミタスカップです。
厚みがあり、真ん中あたりになると、ゆるやかなカーブをつけて薄くなっている形状のものが、抽出したときにクレマ(表面にできるタイガースキンとも呼ばれるクリーム状の層)ができやすくなります。
エスプレッソに合うスイーツ
イタリア語ではドルチェといい、「甘い」という意味があります。
エスプレッソに合うドルチェは、好みによっていくつかあります。
・ティラミス:強い香りや風味を好む場合
・パンナコッタ:柔らかい香りや風味を好む場合
ほかにも、チョコレートやチーズケーキもエスプレッソに合います。
それではエスプレッソの種類について、問題を解いてみてください。
おさらい問題
問の〇〇にあてはまる言葉を入れましょう
1.お湯をはやめにきり、エスプレッソのいちばんおいしいところのみを淹れたものを〇〇といいます。
2.客からの注文を受け、エスプレッソをはじめとするコーヒーを淹れる職業およびその職業についている人のことを〇〇〇〇といいます。
問の内容は〇ですか?それとも×?
3.エスプレッソ・ソロと同量の豆で、約倍の量を抽出したエスプレッソをエスプレッソ・ドッピオといいます。
4.一般的なエスプレッソと呼ばれるエスプレッソ・ソロは、1杯分が20~30ml、エスプレッソ用の豆6.5~13gです。
こたえ
1.リストレット
2.バリスタ
3.×(エスプレッソ・ルンゴ)
4.×(エスプレッソ用の豆6.5~10g)
エスプレッソは、ラテアートの土台になるものです。
ここまで説明してきた、コーヒーソムリエに必要な知識ですが、次は いよいよ最終章であるラテ・アートに入ります。
コメント