これまでにコーヒーそのものに関する学習をしてきました。
今回から、食器とカトラリーの章に入ります。
まずはコーヒーカップの種類とポットについて学んでいきましょう。
コーヒーカップの種類
おいしくコーヒーを淹れたのはいいけれど、実際に味わうのはカップに入ったコーヒーです。
カップの種類や形によっても、それぞれに適したコーヒーがあります。
ストレートコーヒーに適したカップ
コーヒーは、冷めると一気に味が損なわれます。
保温性を重視した口が狭いものや縦長のカップが適しています。
一般に、焙煎が浅めのコーヒーを味わうためのカップです。
焙煎が深くなるほど、厚めのカップが向いています。
エスプレッソコーヒーに適したカップ
本場のエスプレッソは、約30ccの量で味わいます。
一番おいしさが凝縮された量とされます。
それを超えた抽出液は、えぐみや苦みが混ざってしまうのです。
エスプレッソコーヒーには、デミタスカップと呼ばれるカップを使用します。
抽出液は、デミタスカップの半分の量が適しています。
エスプレッソは、焙煎が深いため、飲み口は厚ぼったいものが合っています。
また、クレマの泡をきれいに出すには、カップの中央あたりがなだらかに、薄くなっている形状のものを選ぶとよいでしょう。
*クレマ:エスプレッソの表面にできるムース状の細かい泡の層
アレンジコーヒーに適したカップ
アレンジコーヒーは、ホイップクリームをのせたり、トッピングしたりすることが多いため、口径の大きめのカップが向いています。
コーヒーだけじゃなくて、ココアなんかもこのカップを使うことができるね
縁の厚みと形で変わるコーヒーの味
喫茶店に行くと、カウンターの後ろの棚に色々な種類や形のコーヒーカップが並べられている光景がみられます。
コレクションとして陳列していたり、インテリアとしてお店の雰囲気を盛り上げる要素もありますが、コーヒーの味を生かすのはカップでもあるのです。
軽やかでキレのある味を生かすには
縁が広く薄いカップが適しています。
舌の中間で酸味を感じ、縁の口当たりがやさしくなるためです。
しっかりとしたキレのある味を生かすには
縁が広く厚みのあるカップが適しています。
舌の中間で酸味を感じ、縁が口にしっかりとあたるためです。
軽やかなコクのある味を生かすには
縁がまっすぐで、薄いカップが適しています。
舌の奥で苦みを感じ、縁の口当たりがやさしくなるためです。
はっきりとしたまろやかなコクのある味を生かすには
縁がまっすぐで、厚みがあるカップが適しています。
舌の奥で苦みを感じ、縁に口がしっかりとあたるためです。
ポットについて
コーヒーポットの役割はずばり「保温性」です。
形によって出来上がりの味に、さほど違いはありません。
器具で抽出したコーヒーを移し替え、冷めないように温度を保つようにするため、背の高いずんどう型のポットが適しています。
お湯を注いでできるティーポットとは、用途や特性が違うので、兼用しないようにします。
それではコーヒーカップ・ポットについて、問題を解いてみてください。
おさらい問題
問の〇〇にあてはまる言葉を入れましょう
1.エスプレッソコーヒー用デミタスカップの中央あたりがゆるやかに〇〇〇なっている形状のものを選ぶとクレマがきれいにできます。
2.エスプレッソコーヒー用デミタスは、本場のエスプレッソは約〇〇の量で味わいます。
3.ストレートコーヒー用のカップは、焙煎が〇〇のコーヒーを味わうためのものです。
4.コーヒーポットは、背が〇〇く、ずんどう型が適しています。
問の内容は〇ですか?それとも×?
5.焙煎が深くなるほど、カップは薄めのものが向いています。
6.縁が広く、厚いカップは舌の中間で酸味を感じ、カップの縁がしっかりと口にあたるため、はっきりとしたキレのある味わいがあります。
7.縁がまっすぐで厚いカップは、舌の奥で苦みを感じ、口当たりがやさしため、軽やかなコクが味わえます。
8.コーヒーポットとティーポットは、カップに注ぐという同じ役割を持つため、きちんと洗えば兼用してもよいです。
こたえ
1.薄く
2.30cc
3.浅め
4.高
5.×(厚めのものが向いている)
6.〇
7.×(縁がまっすぐで薄いカップ
8.×(用途はまったく異なるので兼用してはいけない
コーヒーカップについては、最後まで文面を読まないと、つい勘違いしてしまいそうになります。注意しましょう。
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