ウチでコーヒーを淹れるとき、真っ先に思い浮かぶのは「ペーパードリップ」ではないでしょうか?
今では手軽においしくコーヒーを淹れられる方法として、世界中に広まっています。
とはいえ、淹れ方によっては豆の味をうまく引き出せないこともあります。
今回は、ペーパードリップにこだわってコーヒーを淹れてみます。
ウチのコーヒーが「マズイ・・・」
1日に何杯もコーヒーを飲むので、その都度お店に行くのはコストも時間もかかる・・・。
そこで、家でペーパードリップを使って淹れたコーヒーを飲むことにしたのです。
手順としては、ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、コーヒー粉を入れ、熱い湯を注ぐだけ。
簡単なことなのに、出来上がったコーヒーは、あまりおいしくありません。
そうなんです、ペーパードリップは、実は奥深いものだったのです。
たとえば、数回に分けてお湯を注いだりしますが、これも何回お湯を注いだかで、コーヒー豆の成分の抽出量が変わりますし、また、粉とお湯の量は、単純に2倍、3倍というわけでもないのです。
まずは「カリタ式」
まず、一般的な淹れ方とされる「カリタ式」です。
準備するもの
それでは、使用する器具をみていきましょう。
コーヒー豆(中~中粗挽き)
ポット
サーバー
ドリッパー
ペーパーフィルター
メジャースプーン
カリタ式のドリッパーは3つ穴です。注ぎ方で味の調整ができるので、さまざまな味を楽しめます。
それでは淹れてみよう~カリタ式~
今回は、2杯分として、コーヒー粉18gで約300ccを抽出します。
粉をセットします
ペーパーフィルターの側面と底面の折しろを互い違いに折り、形をととのえます。
人差し指をフィルターの中に入れ、もう片方の手の親指で外側から押すようにして、底の角をつぶします。
ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、メジャースプーンで計ってコーヒー粉を入れます。
お湯がまんべんなく行き渡るように、ドリッパーを軽くゆすって粉面を平らにします。
1回目のお湯を注ぎます
粉の中心から「の」の字を書くようにして、細く湯を注ぎます。
サーバーの底がうっすらとコーヒー液でおおわれるまで注ぎましょう。
約20秒といったところでしょうか。
蒸らします
粉の表面がふくれてきたら、そのまま20~30秒ほどおきます。
2回目のお湯を注ぎます
1回目と同じように、細めに注ぎます。
コーヒー液が100ccほどになるまで約20秒です。
3回目のお湯を注ぎます
粉の表面がへこんでいき、2回目のお湯が落ち切る前に注ぎます。
やや太めのお湯で、粉の表面が水平くらいになるまで注ぎます。
ここまでで、コーヒーのエキスの抽出はおわりです。
濃度の調節をします
3回目までに抽出したエキスを薄める意味で、さらにお湯を太くして注いでいきます。
ゆっくりしてしまうと、えぐみの成分も出てしまうので、速く注ぎましょう。
ドリッパーをはずして出来上がり
サーバーの目盛りまで抽出したら、中にお湯が残っていてもドリッパーをはずします。
だいたい、ここまでで3分くらいです。
メリタ式も、おさえておこう
もともとは、20世紀初頭にドイツのメリタ・ベンツ夫人が発明したとされるペーパードリップ。
その名前にちなんだメリタ式もは、初心者でも一定の味を出すことができるといわれます。
準備するもの
カリタ式と同じです。
コーヒー豆は、中煎り以上の豆がおすすめです。
メリタ式のドリッパーは1つ穴です。
蒸らしたあとは、1回お湯を注ぐだけなので、手順としては簡単です。
それでは淹れてみよう~メリタ式~
2杯分として、コーヒー粉18gで約300ccを抽出します。
蒸らしまでは、カリタ式と同じです。
1回目のお湯を注ぎます
粉の中心から「の」の字を書くようにして、細く湯を注ぎます。
蒸らします
サーバーの底がうっすらとコーヒー液でおおわれたら、そのまま20~30秒ほどおきます。
細くお湯を注ぎます
「の」の字を書くように、細くお湯を注ぎ続けます。
粉が膨張しすぎないように気を付けて、一度に抽出するようにします。
お湯を速く注ぎます
粉の膨張が落ち着いたら、そのまま「の」の字を書くように、お湯を太くします。
ドリッパーをはずして出来上がり
サーバーの目盛りまでコーヒー液が入ったら、えぐみが混ざるのをふせぐために、ドリッパーにお湯が残っていても、はずします。
おいしく淹れるコツ
コーヒーは、お湯の注ぎ方だけでなく、ほかにも大切なポイントがあります。
お湯の温度
新鮮な豆の場合は、80~84℃のお湯が適当です。
高すぎると、蒸らしが不十分になり、低すぎるとコーヒー成分がほとんど抽出できません。
ポットで直接お湯を沸かさない
お湯はすぐに沸騰します。
ポットで直接お湯を沸かすと、お湯の温度は高くなりすぎます。
それにガスコンロを使用すると持ち手が熱くなってしまいます。
お湯は、やかんで沸かしてからポットに移し替えましょう。
そうすることによって、お湯の温度が落ち着きます。
コーヒーカップもポットのお湯を入れて温めておくとよいですね。
フィルターは濡らさない
ペーパーフィルターは、乾いたままドリッパーにセットします。
濡れてしまうと、フィルターとドリッパー内のリブ(溝)との間に空気の抜け道がなくなり、粉がうまく膨らんでくれません。
粉の量
カリタ式で1人分だけを淹れる場合は、粉の量は10gが適当です(メジャースプーン1杯分)。
ただし、味が安定しない場合は、粗挽きに近い粉を使って、2、3割多めの粉で淹れてみるとよいかもしれません。
また、杯数が多くなると、抽出時間も長くなります。
2人分、3人分のときの粉の量は、単純に倍にせず、2人分のときは、18g、3人分のときは25gというように、7、8gずつ足していくようにします。
鮮度が落ちた豆は?
鮮度が落ちた豆は、お湯を注いでも粉は、うまく膨らんでくれません。
湿気を吸ってしまい、お湯を保持する力が弱いのです。
少しでも美味しくするためには、酸味をおさえるために、高温のお湯(88~90℃)を使い、雑味をおさえるために、やさしく注ぐのがコツです。
まとめ
実際に飲み比べてみると、カリタ式よりもメリタ式のほうが、コーヒーの味が舌に残るようい感じました(あくまで自分の感想です)。
こうやって、何度も試しているうちに、ペーパードリップにも慣れてきて、前よりはおいしいコーヒーを淹れることができるようになりました。
気分も楽しくなります。
なおご紹介したほかにも、ペーパードリップはドリッパーの種類があります。
興味があったらぜひチャレンジしてみてくださいね。
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