5.開業計画書と収支計画

カフェオーナー経営士試験対策

資金調達については前もっての申請が必要です。

今回は、開業計画書と収支計画について学びましょう。

資金を調達するためには色々な手続きが必要なんだね

開業(創業)計画書とは

融資を受けるためには、開業(創業)計画書の提出が必要です。

そして、そのクオリティがカギになってきます。

日本政策金融公庫(もと国民生活金融公庫)のホームページを参考にすることもできますが、融資を受けやすくするためには相手に信用してもらう必要があります。

大前提としては

・なるべく空欄にしない

・記入例をそのままマネしない

自分が、融資するかどうか決める立場だったら、空欄だらけで、しかもどこからか借りてきたような計画書を信用する気にはなれませんよね。

まずは、上記の2つを念頭に置いて記入していきます。

何を記入するの?

ざっくりいうと、開業のきっかけ、経緯、技術、事業の特徴などの要点を記入します。

1.開業(創業)の動機

・この仕事を始めようと思ったきっかけ、仕事を通じて貢献したいこと。

2.経営者の略歴など

・過去の事業経験や実績、資格。これから始める仕事を成功させる可能性が高い経験のほうが有利。

3.取り扱い商品・サービス

・これから取り扱う商品・サービスが成功するという印象をあたえるような書き方。

4.取引先・取引条件など

・販売店や仕入れ先の条件について確認しておく必要があります。掛け、回収、支払いの条件はきちんと計算をして記入します。

・立地条件が重要な場合、そこを選んだ理由も記入しておきます。

5.従業員

・雇う人数が決まっている場合に記入します。

6.お借入れの状況

・創業者の個人的な借り入れ状況をすべて記入します。

7.必要な資金と調達方法

・ビジネスを軌道にのせるために、どこにいくら必要かを明確にします。

・設備資金については、見積書などを添付し、返済方法など借入条件についてもわかるようにします。

・自己資金については、出所をきちんとさせます。

8.事業の見通し

2つがポイントです。

・これから始めるビジネスは、利益を出せて返済能力があること

・売上予測が実現可能な数字であること

[売り上げ予測]

・カフェの場合は、売上の原価は30%がめやすです。

・人件費は、従業員数も記入します。

・支払利息(月)は、“借入金×年利率÷12か月”で算出して、そのほかの経費なども具体的に算出をします。

1ヶ月の支出を予測しよう

おもに、売上原価(仕入れ)、営業経費、営業外費用、法人税等充当額に分けて設定します。

売上原価(仕入れ)

目標は、売上高の30%以下とします。

営業経費*いくつかに分けます。

人件費:目標は、売上高の30%以下

家賃 :目標は、売上高の10%以下

減価償却費:残存価格は、一般的には、取得価格の10%

その他:広告宣伝費、諸経費など、その他すべての営業経費を算出します。

[営業外費用]

支払利息など、営業外の費用を算出します。

[法人税等充当額]*法人の場合に設定します。

めやすとしては、税引き前利益×50%

1ヶ月の売上を予測しよう

計算のしかたは

客単価×稼働席数×回転数×営業日=売上予測となります

客単価

お客一人当たり、平均して支払ってくれる金額のこと。

平日・休日、ランチタイム・ディナータイムなどで区別して予測し、平均を出します。

稼働席数

図面上、またはお店で席数を決めて、実際に稼働する席数を算出します。一般的には、10席のうち、2席は使われない状態があることを考慮し、稼働率0.8を掛けます。

回転数

1席につき、1日に何人のお客が入れ替わるかを予測します。カフェタイム、ランチタイム、ディナータイムでそれぞれ考えて、平均を出します。

また、「客席回転率」は、売上を伸ばす要素として、重要視されている指標で、1日の全体の客数を客席数で割ると計算できます。

以上のことから、例をあげると

客単価1000円×(稼働席数20席×0.8)×回転数2×営業日26日

=1ヶ月の売上832,000円 となります。

収支計画を立てよう

売上予測を立てたら、今度はどれだけの支出があるかを計算します。

個人営業では、おおまかにいえば、営業利益から税金、融資返済、生活費を引いた金額が支出と考えられます。

これらを考慮に入れ、収支計画を立てましょう。

利益を確保するめやす:売上原価+人件費+家賃 が売上の65%以下になるようにするとよいでしょう。

クレマ
クレマ

おおざっぱじゃなくて、しっかり計算しなきゃ

それでは開業資金と収支計画について、問題を解いてみてください。

おさらい問題

問の〇〇にあてはまる言葉を入れましょう

1.1ヶ月の売上予測は、客単価×稼働席数×〇〇×営業日となります。

2.利益を確保するめやすとしては、売上原価、人件費、家賃を足したものが売上の〇〇%以下になるようにします。

3.○○○は、売上を伸ばす要素として、重要視されている指標で、1日の全体の客数を客席数で割ると計算できます。

問の内容は〇ですか?それとも×?

4.カフェの場合、売上原価は売上高の40%以下を目標とします。

5.稼働席数は、実際に稼働する席数を算出するため、稼働率0.8を掛けます。

こたえ

1.回転数

2.65

3.客席回転率

4.×(30%)

5.〇

次は 物件を決める~その1~について

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