前回までコーヒーの歴史について学びました。
「初めて〇〇した」「〇〇が伝えた」といった項目も試験に出るポイントなのでおさえておきましょう。
今回は、生豆の選びかたについて説明していきます。
生豆とは
コーヒー豆は、生産国から生豆の状態で輸出されています。
生豆とは焙煎される前の未加工の豆のことをいいます。
よい生豆を見分ける2つのポイント
1.鮮度
豆の色を見れば、水分をどれだけ含んでいるかがわかります。
新鮮な生豆であるほど水分が多く、濃い緑色をしていて、ツヤがあります。
英語で生豆は「グリーン」と呼ばれています。
なんでも新鮮なほうがいいってことかぁ・・・
2.大きさ・形
品種によりますが、丸みがあり、ふっくらとした豆がよいとされます。
また、豆の中心にある溝(センターカット)がきれいに入っているもの、粒がそろっている豆を選びます。
収穫時期による生豆の違い
普通のコーヒー店では、生豆をあまり目にすることはないと思いますが、経過した年数に応じて3種類に分けられます。(5種類に分けている場合もあります)
収穫して半年までの豆:ニュークロップ
1年に1回収穫される豆のことです。
新豆ならではのみずみずしさがあります。
ニュークロップが日本に出回る8月から10月あたりはまさに旬だといえるでしょう。
いっぽうで、焙煎が難しいので要注意といった面も持っています。
フレッシャーズだね
収穫して1年以上2年未満の豆:バーストクロップ
豆の水分量は減っていき、色は薄いグリーンに変わります。
白い乾燥ムラも出てきます。
収穫して3年以上経過した豆:オールドクロップ
さらに水分量が減って、豆は黄色っぽくなります。
年数が経つほど香味が抜けるといわれますが、ニュークロップのほうがおいしいと断言もできません。
それぞれ好みもあるからです。
ベテランの味
ちなみに「クロップ」は「年度」という意味です。
生豆に混ざっている欠点豆
生豆のチェックをせずに、そのまま焙煎すると味に悪影響を及ぼすことがあります。
それは、虫食い発酵豆、カビ豆、未成熟豆、病気豆、死豆や豆以外のものが混ざっているからです。
このような豆を欠点豆といいます。
欠点豆のおもな種類
(欠豆)欠けていたり、大きく変形している豆です。焙煎ムラの原因になります。
(貝殻豆)豆の中身が抜けて、貝殻のような形の豆です。これも焙煎ムラを招きます。
(虫食い豆)蛾の幼虫が生豆に穴をあけたものです。異臭や雑味の原因となります。
(未成熟豆)形がくずれている豆です。青臭い香りを発生して味を損ないます。
(発酵豆)発酵して変色している豆です。異臭の原因となります。
(黒豆)発酵がすすんで黒く変色した豆です。同じく異臭の原因となります。
(カビ豆)青カビが発生しています。割れ目のカビは発見しづらいので注意。
(死豆)生気がなく、白に近い色の豆です。焙煎後も薄い色のまま残ります。
(雑学:豆以外のものが混ざっているといえば、小石が多いですがなかにはガラスや短いクギ、そして虫も見つかるときがあります。
自分で生豆を焙煎するときには気を付けて!
ハンドピックとは
おいしいコーヒーを淹れるには、良質の生豆を選ぶことが必須条件です。
理想的な豆とは形、サイズ、厚さ、色のすべてが均一にそろっている豆のことを指します。
けれども実際にはそんなパーフェクトな生豆を手に入れるのは不可能に近いのです。
そこで理想の豆に近づける方法として、欠点豆や異物を手で取り除くハンドピックという作業が必要となります。
ハンドピックは焙煎の前と後で1回ずつ行います。
それにより出来上がった焙煎豆のサイズや色を揃えていきます。
このハンドピックを行うと、平均で水洗式の豆で15~30%、自然乾燥式の豆では40%も目減りすることがあります。
ええっ、40%も?
水洗式と自然乾燥
耳慣れない言葉ですが、コーヒーの実から生豆を取り出すときの精製方法のことです。
「水洗式」と「自然乾燥」の2つの方法があります。
水洗式
機械を使って果肉をおおまかに除去したあと、発酵槽に入れて残った果肉を溶かし、水洗いしてから乾燥させる方式。
水の豊富なコロンビア、メキシコなどで行われています。
自然乾燥式
乾燥場に果肉ごと豆をひろげて天日干しをして、外皮と果肉が黒く固い殻になってから脱穀する方式。
水の便の悪いブラジルやエチオピアなどで行われています。
それでは生豆の選びかたについて、問題を解いてみてください。
おさらい問題
問の〇〇にあてはまる言葉を入れましょう
1.生豆とは焙煎される前の〇〇〇の豆のことをいいます。
2.虫食い発酵豆、発酵豆、カビ豆、未成熟豆、病気豆、死豆などを〇〇〇といいます。
3.コーヒー豆の精製方法は、〇〇式と自然乾燥の2種類があります。
問の内容は〇ですか?それとも×?
4.新鮮な生豆ほど濃い黄色をしています。
5.生豆の選別の段階で、石や木片、ガラスといった異物を取り除く作業をハンドピックといいます。
6.収穫して3年以上経過した豆をバーストクロップといいます。
こたえ
1.未加工
2.欠点豆
3.水洗
4.×(黄色ではなく緑色)
5.〇
6.×(オールドクロップという)
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