1.コーヒーの歴史~その1~

コーヒーソムリエ試験対策

「コーヒーソムリエ試験対策講座」は29のブログから構成されています。

前半は説明、後半はおさらい問題といった形式になっています。

つい読み流してしまいがちな説明部分も、問題を解くことで知識がインプットされますよ。

初回は、コーヒーの歴史~その1~について説明していきます。

ハリオです。
コーヒーソムリエ資格とって友達に美味いコーヒー淹れてあげたいな

「コーヒー」の語源

普段は言葉の由来なんぞ意識せずに「コーヒー」と呼んでいるもの。

カフェソムリエの資格をとるからには、そもそもの言葉の由来も知っておかねばなりません(試験にも出るだろうし)。

コーヒーという言葉は、アラビア語の「カーファ(またはカッファ)」からきたもので、もとはワインを意味する言葉のひとつでした。

そのうち、ワインに似た覚醒作用のあるコーヒーに充てられたとされています。

誰が最初にコーヒーを飲んだのでしょう?

目の前に知らない豆があるとしたら、まずかじったり、焼いたり煮てみるかもしれません。

そんなコーヒー豆を、いったい誰が最初に粉にして飲んだのでしょう。

いつからコーヒーが飲まれるようになったかはわかりませんが、(一説には、7世紀ごろとも言われています)15世紀にはすでにイエメンにコーヒー農園があったそうです。

イエメンといえば、ほとんどの人がイスラム教徒の国。

古い記録によれば、コーヒーを最初に飲んだのは、イスラム教徒の修道者であると考えられています。

よく「眠気覚ましにコーヒーを飲もう」とか言ったりしますが、修道者はコーヒーが五感の感受性や精神機能を高めて、眠気を払ってくれることに気づきました。

これは祈りをささげるときの助けとなります。

ハリオ
ハリオ

コーヒーに含まれるカフェイン効果ってことだね

(雑学:イエメンで生産されるコーヒーは、荷物を運びだしていた「モカ港」にちなんで「モカ(モカマタリ)」と呼ばれています)

ヨーロッパにコーヒーを持ち込んだのは?

歴史のおさらいを少し。

その昔、すごい勢いで東ローマ帝国を征服しアラブ地域を併合したオスマン帝国がありました。

首都はイスタンブール。

ここからコーヒーはヨーロッパに伝えられます。

17世紀に実際に持ち込んだのはベネチア人。

地中海沿岸の湊でアラブの商人から買い付けて、ヨーロッパ各地に輸出していたのです。

最初のころは、コーヒーのことを知る人はほとんどいませんでした。

「眠気覚まし」ということで薬として売られていたのです。

一般に知られるきっかけとなったのは、コーヒーハウスができてから。

豆を炒る、挽く、砂糖やスパイスを加えて飲むというのがわかると、コーヒーはまたたく間にヨーロッパ全体に広まっていったのです。

ハリオ
ハリオ

今も何かのきっかけで、予想外のものが流行るよね

本格的なカフェ第1号

コーヒーがフランス・パリにやってきたのは1657年です。

そのころは、お祭りの屋台や露天商がコーヒーをいれて飲ませていました。

どちらかというと庶民向けだったのです。

本格的に最初のカフェをオープンしたのは、フランソワ・プロコープ。

1686年のことです。

店内は上流階級の人たちが好むようなつくりとなっていて、人々はそこに集まって噂話をしたり、新聞を読んだりして情報交換、社交の場となりました。

この手法がウケたのか、やがてパリには似たようなカフェが何百店もできました。

当時は上流階級から情報が発信されるため、口コミなどでカフェというものが広まっていったのでしょうね。

ハリオ
ハリオ

プロコープさん、目の付け所はさすが!

イギリスでコーヒーハウスを閉店させようとしたのは誰でしょう?

イスラム教徒の修道者から一般人にもコーヒーを飲む習慣が広がりはじめたころ、カフェインの持つ“人を興奮させる作用”が政治的論争や不穏な策略を企てる原因になると噂されて、反対する動きがありました。

それはヨーロッパに伝わってからも同じような反感が出てきます。

ロンドンのコーヒーハウスは1652年にオープンしました。

コーヒーハウスは社交と議論の場として当時の新聞記者をはじめ、あらゆる階級の人が自由に出入りしていました。

政治や経済にも大きな影響を与え、銀行、保険会社の老舗ロイド、株式取引場などはコーヒーハウスから誕生したのです。

その後の1675年、時の王様だったチャールズ二世が「国の平和と静穏を乱す不満分子のたまり場」として、コーヒーハウスを閉店させようと閉鎖令を出します。

しかし布告からわずか10日間であっけなく撤回されてしまったのでした。

理由としては、あらゆる党派の男性が自分たちの「たまり場」を奪われることに反対したこと、コーヒー販売の収益にかかる税金が国王の大事な収入源となっていたことがあげられます。

ただ、次第にイギリスのコーヒーの流行は、紅茶に代わっていきます。

(雑学:一説には、イギリスでは脂質の多い食生活が中心となるため、この脂を紅茶が洗い流してくれるので流行したとも言われています)

それではコーヒーの歴史について、問題を解いてみてください。

おさらい問題

問の〇〇にあてはまる言葉を入れましょう

1.コーヒーという言葉は、もとは〇〇〇を意味する言葉の一つでしたが、やがてコーヒーを指すようになりました。

2.17世紀、コーヒーは現在の〇〇〇からヨーロッパに伝えられました。

問の内容は〇ですか?それとも×?

3.コーヒーという言葉は、アラビア語の「カーファ」からきたものです。

4.1657年に、コーヒーがパリにやってきたとき、上流階級の人しか飲むことができませんでした。

5.コーヒーをはじめてヨーロッパに持ち込んだのはインド人でした。

こたえ

1.ワイン

2.イスタンブール

3.〇

4.×(どちらかというと庶民向け)

5.×(ベネチア人)

コーヒーが飲まれるようになった時代、伝わった場所など混乱しがちなので注意してください。

次は コーヒーの歴史~その2~

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