ダッチコーヒーと呼ばれている「水出しコーヒー」。
カフェのメニューでみつけると、ちょっと特別な感じがします。
これまで何度か、カフェで飲んだことはありますが、器具さえあれば自宅でも簡単に作れるのです。
さっそく後味のよいアイスコーヒーを淹れてみましょう。
ダッチ、すなわちオランダのことですが・・・
ダッチコーヒーは、オランダの植民地だったインドネシアで、苦みの強いロブスタ種を飲みやすくするために考案されたものでしたが、オランダではあまり知られていないとか。
なお、今では良質なアラビカ種を使用して、コーヒーの持ち味を生かしたダッチコーヒーが親しまれています。
ガラス器具で実験気分
水出しコーヒーを淹れるための器具は一般に「ウォータードリッパー」と呼ばれるガラス製の器具。
価格帯は様々ですが、3000円前後のお手頃価格で購入できます。
おもなパーツとしては、曲線が特徴の上ポット、ストレーナー、下ポットの3つです。
自分が購入したのは、ストレーナーの上に同じ直径の丸いペーパーフィルターをのせるタイプです。
ガラス製のため、取り扱いには気を付けながらもちょっとした実験気分で、ワクワクしてきます。
準備する器具としてはほかに、粉をかきまぜるマドラーくらいです。
水出しコーヒーだから水も大切
水道水をそのまま使ってしまうと、カルキ臭が気になることがあります。
浄水器などでカルキ臭を抜いた水を使用しましょう。
ミネラルウォーターを使う場合ですが、軟水はクセがないので、コーヒーの特徴を引き出してくれます。
硬水は、飲みづらいという人も多く、豆の苦みが強く出る傾向もあります。
深煎りの豆だと硬水にも負けないので、これは好みによって使い分けるのがよいでしょう。
ダッチコーヒーの淹れかた
豆は、アイスコーヒーに向いている深煎りで中細挽きの粉にします。
下ポットにストレーナーをセットします。
ストレーナーに粉を入れます。今回は50g使用。(例としては、カリタのメジャースプーン1杯分が10gなので、5杯となります)
コーヒー粉全体が湿るように、数回に分けて水を注ぎながらマドラーで粉をかきまぜます。
こうすると、よく抽出できます。
今回は40mlずつ、3回に分けて湿らせました。
2回目でコーヒーが1滴ずつ下のポットに落ち始めます。
ストレーナーの上に、ペーパーフィルターをのせます。
今回、購入した器具の手順です。ほかの器具は不要の場合もあります。
ストレーナーの上に、上ポットをセットします。ずれないように注意。
水を上ポットにゆっくり注ぎます。今回は600ml。
注ぎ終わったら、フタをします。
他の淹れかたと違って、フタをしないとダメなわけではありませんが、ポットが倒れてテーブルを豪快に濡らしたり、空気中のこまかいホコリがポットの中に入るのを防ぐためなら、やっぱりフタはしたほうがいいですね。
あとは待つだけ
上ポットの水が1滴ずつ下ポットに落ちていきます。
ポットの大きさや水の量によっても待つ時間は異なりますが、今回の器具だと水が落ち切るまで、1時間~1時間30分程度かかりました。
またポットの中も、くもり始めました。
上ポット、ストレーナーをはずして出来上がり
上ポットのフタは下ポットにも使えます。さっそくグラスに注いでみます。
淹れたてを飲んでみた
ちゃんと冷えていないせいか、味わいとしてはまだ「散らかっている」ようです。
冷蔵庫で一晩冷やして飲んでみた
芯まで冷えた水出しコーヒー。この味です。まろやかで、すっきりとした味のアイスコーヒーが出来上がりました。
冷蔵庫で約3日保存可能
お湯で淹れたコーヒーと違い、水出しの場合は酸化などの変質が起きにくいため時間がたっても濁らないのが特徴です。
よっておいしく長持ちするのです。
といっても今回の700mlくらいの量だと、コーヒー好きなら1日~1.5日で飲んでしまうのですが・・・。
めんどくさいときはパックもあります
「水出しコーヒーがおいしいのはわかるけど、器具を出したり洗ったりするのが面倒」。
それを言われてしまったら元も子もないんですが、そういうときは、コーヒー店でパックに入ったものも売られています。
「水出し麦茶」と同じように、ポットにパックを入れて常温の水を注ぎ、冷蔵庫に入れるだけ。
風味は落ちますが、するっと飲めます。
まとめ
水出しコーヒーは、手順としてはとても簡単なのですが、なんといっても時間がかかります。
ほかのことをしながら待つわけですが、出来上がったあと、冷蔵庫に入れる時間も考えておきましょう(寝るまえに、冷蔵庫に入れるようにするとか)。
そして、アイスコーヒーは苦みを感じやすいものですが、水出しコーヒーは、この苦みも抑えめなので、苦いのはちょっと・・・という方にもおすすめです。
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